
数検をやってみて
教室で準会場認定を受けて初めての数検。やってみるといろいろ見えてきますね。
忘れもの
ものさし、分度器やコンパス、電卓。前もってご家庭にもメールはしましたが、当日忘れてしまった子もいました。
貸してと言える子もいれば、もじもじ困っている子もいます。どうであれ、失敗や焦ること、追い詰められるような感覚。
こういう気持ちを味わうことには大変意味があります。こういう経験は、やってみて失敗して感じるもの。避けていればこういう経験も出来ません。
私は次からは子供みずから持ち物を気にしたりするようになる、成長の機会が与えられたと捉えるほうです。
「お母さん、明日の持ち物のお知らせ来ていない?」「先生、明日は何を持ってくればいいの?」といった具合に気にするようになったら嬉しいですね。
難しい
数検には解答用紙にアンケートがあります。問題の難易度についてもありましたが、難しいと感じた子が多かったようです。「意外に簡単」という経験しかしないよりも、ここでも壁にぶち当たる経験こそが意味があると思います。
中学生は二次試験が難しいかもしれませんね。でもね、検定の日までに頑張ったお子さんほど「終わったら糸が切れた」というようにならないことが多いです。
合格できなければ10月末にも実施します。そこまでできることをしよう、と合否は分からないのにすでに準備を開始している人もいます。
何を学ぶ?
お父さんお母さんもぜひ
数検では数学、算数の能力を測ります。だから勉強すればいいだけだと考えられがちです。
しかし、上述したように当日に持って来ていないものがあったり、合格のための準備に戸惑ったり。
子供たちは、右往左往し、動揺し、落ち込んだりを試験前からしているんです。
何かに挑戦するというのは、そんなに単純に語れることでありません。
ためしにお父さん、お母さんもお子さんと一緒に検定に挑戦してみたらいいと思います。
✅思っていたように準備できない自分。
✅誘惑に負けてしまう自分。
✅頑張ったはずなのに、忘れてしまっていることに気が付く自分。
✅締め切りが近くなり焦る自分。
「勉強」というのは単にある問題だけを解くことだけではないと思うのがこういうことです。
自分と向き合うことがずっと続く作業です。時には自分に嘘をついてしまうことだってあります。
弱い自分が次から次へと出てきます。
グリット=粘り
今回、失敗したように見えた子だって、ここで諦めるのかもう一度挑戦するのか。
ここで決まります。これが本当の「学力」なんではないでしょうか。
グリットは鍛えることが出来ます。本人が意識すれば強くなれます。失敗しても、それは単に通過点なだけ。
検定という環境で、うちの塾の子たちにこのことを教えていきたい。それが本当に学力を伸ばすことだと考えています。
まとめ
能力が高い、理解力がある。そういう子が「学力が高い」「勉強ができる」ということではないとグリットを紹介した教授たちが、長い時間をかけた研究で証明してみせました。
「うさぎと亀」のようにもともと足が速いから、結果が良くなるとは限らない。勝負に勝つとは限らない。
当たり前のようでいて、みんなが忘れがちなことですね。
昔話は良く出来た教訓が多いですね。